GANTZ(ガンツ)の最終回がひどいと言われる理由4選

逆転の過程が省かれたから

『GANTZ』の最終回がひどいと言われる1つの理由として、話の展開が早すぎてその過程が描かれていないことがあげられます。

例えば『GANTZ』のラストである宇宙人との戦争の際、最初アメリカメンバーが加勢に来るも劣勢を強いられていました。

しかし実際に戦闘が始まると、アメリカメンバーがいつの間にか敵を追い詰めているのです。

本来ならもっと苦戦するはずの戦いが、何故か1対1でも宇宙人を圧倒するアメリカメンバーの活躍により状況が逆転してしまいました。

あまりに強いアメリカメンバーによる急な逆転劇は、読者を置いてけぼりにしてしまうほどでした。

テンポが速く爽快感が魅力の1つである『GANTZ』ですが、これには読者も「どうやったの?」「なんで勝ってるの?」と困惑してしまう人が多かったようですね。

伏線が回収されていない

『GANTZ』は多くの謎を少しずつ解き明かしていくことが魅力の1つであった作品です。

しかし実際に物語が終わってみると、数多くの謎が残されたままになっています。

【未回収の伏線】

  • 吸血鬼に変化する原因であるナノマシーンの起源が不明
  • 超能力については起源や原理の全てが不明
  • ねぎ星人が何故か岸本だけを攻撃しなかった(3巻)
  • 玄野は田中星人を、ボス含めて合計8体倒しており本来43点のところ38点だった(5巻)
  • 部屋に来た坂田がガンツを見て「これどっかで見たことあんだよな、テレビだっけ?」と謎のつぶやき(12巻)
  • 吸血鬼のセミナーで言われていた「人間を吸血鬼に変えるナノマシン」(14巻)
  • なんでオニ星人の持ってる携帯にはガンツメンバーの位置を特定する機能があるのか(17巻)
  • フリーライターの菊地が話していた「黒い玉を象徴としたドイツの宗教団体」(20巻)
  • マイエルバッハの会長が話してくれた内容とセバスチャンの正体(27巻)
  • 最終的に宇宙規模での戦争がどうなったのか

謎が残されたまま最終回を迎えたことに多くの不満の声があがりました。

物語特有のご都合主義と言われたらそれまでですが、一部の読者からは「風呂敷を広げすぎた」との評価がされてしまいました。

あっさりと終わりすぎたから

GANTZの最終回について、「終わり方があっさりしすぎている」という言われることが多いです。

『GANTZ』は一時期大衆から非難を浴びせられていた主人公たちが、最後には感謝の言葉を受けながらエンディングを迎えるという一見するとハッピーエンドな終わり方をします。

しかしその大衆からの感謝の言葉の連呼で物語が幕を閉じるため、あまりにあっさりと終了しすぎて読者が置いてけぼり感を強く感じてしまいました。

長期連載作品だったので読者から登場人物たちへの思い入れも強く「最終回にはもっと主人公たちの後日談がほしかった」という意見も珍しくありません。

「最終的に宇宙規模の戦争がどうなったのか」「主人公たちのその後はどうなったのか」と気になることが多すぎる終わり方のせいで「ひどい最終回だった」という評価が多いようです。

最終回が多作品のオマージュだから

『GANTZ』の最終回はロボットアニメである『無敵超人ザンボット3』のオマージュであると作者自らが明かしています。

「非難を受けながらも戦い抜き、無事帰還をした時には大衆から感謝の言葉で迎えられる」という場面は完全に同じになっています。

長く連載していた作品の最終回が完全なオマージュで終わってしまったことを残念に思う読者も多かったようです。

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